ここはローマのホテルだということがわかるまでかなりの時間を要した。
またヒトリでワインを空けてしまった。
時刻は6:00。早起きが苦手な僕としては
常軌を逸脱しています。
横ではこの旅で常に早寝早起きを実行しているK子が既に準備を済ませ、ホテルの窓からビデオ撮影をしている。
もちろん解説付で。
K子「外はまだ暗いです。しかし幻想的で綺麗ですねー。」
ayu「(いったい誰と会話しているのか?)」
その後もトイレや風呂など部屋の中を撮りまくっている。後で記念になるからこれもいいだろう。
しかしなぜ敬語で話すのでしょう?
準備を済ませた僕らは定番の朝食に。相変わらず朝食は簡素だがうまい。
チェックアウトを済ませ、空港へ向かう。頭の中はシチリア-タオルミナのことで一杯だ。
ローマからシチリアまでは飛行機で2時間程。丁度福岡から沖縄に行くようなものか。眠りこけている間にあっさりシチリアに着いた。天気は最高にいい。
タオルミナまでは例によって送迎者で。もう手馴れたもんである。
目指すはグランブルーの撮影の場所にもなった念願のホテル「カポ・タオルミナ」だ。次第に海が見え否が応でも気分が盛り上がってくる。うねる道を幾度も越えついに到着した。
星が4つもあるよママ。4つも☆
イメージとしては凄く古い建物を想像していたがその佇まいは豪華そのもの。フロントも、通路も、部屋も
リゾートそのもの
僕らは大はしゃぎでチェックインを済ませると例のビーチに向かうことにした。なんとも趣のあるエレベータで一番下まで降りるとそこは別世界だった。
目の前にはプライベートビーチが広がり、右手には例の洞窟が。。
薄暗い洞窟(天然ものの洞窟らしい)を200m程進むとそこには
映画でみたままのレストランとプールが。
ayu「すごすぎ」
K子「すごー」
思わずハイネケンをオーダーしてしまう僕。K子はパニーニを注文。
レストランはまだオープンしていない為、中には入れないが、あのがけっぷちのレストランは健在、そしてジャンレノとジャン=マルク・バールが潜ってワインを飲んだあのプールも健在。
プールサイドでは宿泊客が水着で横になって小説を読んでいる。
その向こうには眩しいほどの青い海。そしてカメラを下げた東洋の旅行者二人
激しく似合ってません
しかしこんなところに2泊もできるなんて夢のよう。
今日の予定はタオルミナの街徘徊のみなので昼食はこの念願のガケップチレストランでとることにする。
オープンは12:00からなのでしばらくビーチでのんびり。 気温は高いが汗が滲むほどでもない最高のコンディション。不快指数で表すとマイナス500%(別にあらわさなくてもいいけど)
のんびりしてると鼻歌まじりのおっちゃんがやってきた
ayu「シェ、シェフだ。」
K子「まじで?」
ayu「いくぞ!」
シェフが来るや否やテーブルに着く僕ら。向こうからシェフがやってくる
シェフ「☆○▲××##$&¥!」
僕らを歓迎しているようだ。早速オーダーをしてみる。やっぱりイタリア語はわからないが、どうやらメニューはバイキングとコースの二つしかないようだ。
ayu「や、やばいよ。どっちも60ユーロって書いてない?」
K子「やめよう。」
ayu「シェフ横にいるし。ムリだよ」
驚愕の高価メニュー。どうする?
ayu「プ・プリーズ」
乗りかかった船だから仕方ない。あきらめながらもオーダーした。
しかし実際に食べてみると、バイキングとは言えさすがに高いだけあってそれはもう素晴らしい食材だった。もう美味しいのなんのって。
眺めもレストランの雰囲気も最高でした。
昼食後はホテルからタオルミナの街にシャトルバスに乗って出かけた。そこはローマなんかとは幾分趣の違った佇まいだった。味のある建物が坂道に並んでいる。
山のかなり上のほうに位置する街なので坂道が多いのだ。
今回の旅はとにかく歩きつづけている。午後から夜まで歩きとおし。そのくらい歩いてて楽しいのだ。
夕食はピザを食べた。向こうで言う、「お母さんの味」的なお店だ。石釜で焼いたピザと食後の手作りケーキは最高だった。
ホテルに戻り、タオルミナの街で買った3ユーロのワインで乾杯。
窓を開けると波の音。
ayu「最高だね。ここに泊まれてよかったねー。」
K子「・・・・・・(爆睡中)」
ま、予想はしてたけどね。
もう既に「ねじまき鳥クロニクル」は3冊目に突入していた。