2003年の正月の野沢温泉での出来事。
今年は嫁のK子も初参戦で6人での参加だ。
僕ら兄弟は野沢温泉スキー場に行くと必ず、ゴンドラに乗り、ほぼ頂上付近の「森」と勝手に呼んでいるゲレンデへ向かう。
そこは圧雪のない場所。腰くらいまでふわふわの雪が積もっている。
        真っ白な木々、少ない人、自然に出来たキッカー(ジャンプ台ね)・・・・
そこは天国を思わせる気持ちのいい場所
なのだった。
両親とは滑るスピードが違うため、別れて滑るのが恒例の決まりだ。
        初参戦のK子はもちろん僕らと一緒に滑るしかなく、当たり前のように
        「森」に連れて行きます。
まあ我が子を千尋の谷から突き落とすようなもんですから。(笑
のそのそと後ろからついてくるK子を尻目にも見ずに早くも僕らは絶頂
        ayu「きゃっほーーい」
いくつになってもこの高揚感は何者にも変えがたい。
ひとしきり滑った後、K子がぼそりと言った。
K「ワタシ、ちょっと休んでくる・・・」
時刻は3時、リフトが止まるまでに後一時間程ある。
ayu「そっかぁ。じゃ4時にゴンドラ前に集合ね。」
K「わかった。じゃねー」
僕らは残り一時間、生き急ぐように滑り倒した。
途中、弟達が疲れたと下山。まだ滑りたい僕は4時ギリギリにゴンドラの方へ向かおうとリフトに乗ろうとした。
ayu「あれ・・・・」
いやにヒトが少ない。おかしい。急いでリフトに向かう。
        本日の業務は終了しました。
        寂しげにかかっている看板。やばい。
ひとしきり迷った挙句、場内放送を使うことに。
ayu「あのー。呼び出しをお願いしたいんですが。」
        おじさん「いいですよ。」
しばらくして若いお姉さんの声で放送が。
「福岡からお越しのK子サマ、お連れ様が第○リフト乗り場でお待ちです。」
は、はずかしすぎる。
しばらく待つが一向に誰も来る気配がない。
時刻は5時。辺りは随分暗くなってきた。もうリフトも止まってるしこのまま滑って降りるしかないのに・・・・
        またしばらくしておじさんが呼びに来た。
おじさん「あのー、お連れ様はパトロールと一緒にここまで来るそうですが。」
        ayu「・・・そうですか・・」
        数分後、ご機嫌の様子でパトロールのヒトが運転するジェットスキーの後ろに手を振りながらK子がやってきた。
K子「ケガもしてないのにジェットスキーに乗ったのはキミが初めてだって言われちゃった」
        当たり前じゃねぇか。自分で滑って来いっつーの。
        <K子とパトロールさんとの会話>
K「遅いなぁ」
        パトロール「キミキミ、早く下山しなさい」
        K「待ち合わせしてるんです」
        パト「もう誰も来ないよ。リフトも止まってるし」
        K「え?そんなはずは・・・」
・・・・ここで呼び出しが・・・
K「あ!これワタシです!」
        パト「そこまでちょっと遠いけど、キミ足に自信ある?」
        K「ありません(きっぱり)」
        パト「・・・じゃあ僕が連れてってあげよう・・」
        K「ジェットスキーですか!ありがとうございます!」
        足に自信ないってどういうことだよ!
        つうか僕が待ち合わせに遅れたのが悪いんだけどね。
K子「あのねぇ、ゴンドラもう止まったけど、動かしてくれるってさ。」
        素人じゃあるまいし、
どこまで僕らは迷惑をかけるんだろう(泣
そんなこんなで辺りはもう真っ暗。初の下りゴンドラに乗り込み、宿まで急ぐことにした。
ゴンドラを降りてトコトコと歩いていると、後ろからおじさんの声が。
おじさん「お客様ー。忘れ物です。これ。」
おじさんが持ってきたのはビンディングの一部だった。お礼を言って受け取る。
ayu「ね、ネジが・・・」
ネジはどこにも見当たらなかった。
        今日はなんてついていないんでしょ。(泣
        次の日、ネジもなんとかレンタルショップでつけてもらい、前日の不幸はすっかり忘れてスノーボードに勤しむ僕。K子も随分上手くなってきた。
弟たちは途中ではぐれた為、昼過ぎになっても出会うことが出来なかった。
        昼飯は一緒に食べようと言っていたので迷った挙句、
        また呼び出しを利用することに
        ayu「あのー。。」
        おじさん「今日はどうしたの?」
        二人「・・・・・・」
        ・・・このひとばっちり覚えていらっしゃる・・・旅の恥は掻き捨てといいますが、
        2度も呼び出しを使ったのは僕らくらいではないでしょうか?
でも雪質も最高だったし、ハーフパイプも初挑戦で、盛りだくさんな楽しい旅でございました。
※2003年冬のテキストです。
        毎年のことで今年も行ってきました、年越しスノボ。昨年同様、信州は「野沢温泉スキー場」へ。
        
        今年も良い雪に恵まれ、最高のゲレンデコンディションに最高の天気も味方し、気分は最高潮。
        
        なんと言っても今年はNEWブーツが我が手中にある。
        
        BURTONのDRIVER
        
        だ。
        
        一枚の板が内蔵されており、滑りに応じてブーツの硬さを調節できるというスグレモノ。
        
        最有力候補だった、DEELUXのサーモインナー(熱で足型をとるインナー)のブーツを凌ぐ履き心地。
        
        この高級スノーボードブーツは事前に買った訳ではなく、出かける直前に寄ったショップで買ってしまったのだ。
        
        場所は実家の近くのショップであった。弟の「ゴーグルが見たい」の一言で出かけたのがきっかけであった。
        
        ayu「ゴーグルはやっぱり二枚レンズがいいよ。曇らないし。」
        弟「うーん。。。どうしようかなぁ」
        
        優柔不断な我が弟を尻目に以前から気になっていたブーツをウィンドウショッピングすることに。
        何を隠そうもう5年目に突入するVANSのブーツ、サーモインナー搭載の高価な代物だったのだが、時代の流れと共に僕の繊細な足には合わなくなってきた。
        きついのである。ゆえに去年あたりから
        
        素足でスノボ
        
        
        が当たり前の状況であった。
        
        とここまでは問題ないのだが、スノーボードというスポーツは汗を大量にかく。無論、足にもだ。
        一日至福の時を過ごし、滑り終えたあとに更衣室でブーツを脱いだ後、近くにいたヒトは誰もがこちらを振り向く、それほどの悪臭なのです。
        
        去年は自分自身がその臭いにやられました。
        
        つうか問いたい。
        
        
        足って太るの??
        
        
        とまあこんな調子でブーツの激しい必要性を感じていたわけで、かといってお金も無いのでウィンドウショッピングな訳だが、ふと去年から狙っていたDEELUXのブーツの価格をみて驚いた。
        
        14800円。
        
        驚異的な価格である。しかも在庫が少ない。しかし、サーモインナーはきっちりと足型をとってなんぼの商品だ。この店がきっちり焼けるかどうかはわからない。なにせ初めてきたお店、なにせ、
        
        ウィンドウショッピングなのだから
        
        僕はそのブーツをおもむろに取り、履いてみることした。すかさず、寄り添ってくる店員。
        若い。年は僕より5つは下なのが確実といったところか。
        
        店員「ブーツをお探しでしょうか?」
        
        あたりまえじゃねぇか。ブーツ試着してるんだから。(怒
        
        ayu「あ、そうです。DEELUXってどうなんですかねぇ。履いてみたカンジ、ちょっとキツイんですけどサーモインナーってフィットするんでしょ?」
        店員「あんまり。。。。」
        
        ホントか?ホントにコイツわかってるのか?疑いのまなざしで店員を睨む僕。他にオススメはないのかの問いに少し高い20000円のブーツを持ってきた。salomonだ。
        
        店員「これ結構評判いいですよー。履いてみられます?」
        
        つうかもう紐ほどいてんじゃねぇか!のコトバをぐっと飲み込み、履いてみることに。
        
        
        なるほど、さすがサロモン、ヒモが締めやすい。が、インナーがいまいちだった。
        
        ayu「インナーのフィット感がいまいちですね。」
        
        すると待ってましたとばかりにすぐ横の25000円のサロモンをもってきた。
        
        店員「これはインナーが上等の素材なのでかなりフィットします。これはですね・・・(以下略)」
        
        長い説明を聞く振りをして履いてみる。さっきのよりずっといい。しかし、25000円の出費はちとツライ。つうか、
        
        
        今日はウィンドウショッピングなんだから。
        
        
        やっぱり止めようかと思ったそのとき、またすぐ横に33000円のサロモンの中では一番高価なブーツが目に入った。
        
        ayu「ち、ちなみにあのブーツって・・・」
        
        あとで気が付いたのだが、このあたりからやけに店員が元気になっていた。
        
        店員「あ、そちらは今までのとは違いますよー。何しろ・・・・(以下略)」
        
        
        ayu「こ、これは・・・」
        
        5000円の違いでこんなに履き心地が違うなら俺は5000円払うよ!といわんばかりのフィット感だった。硬さも悪くない。
        
        いやまて、今日は
        
        
        ウィンドウショッピングのはずだったじゃないか!
        
        
        ayu「うーん。いいですけど、高いですねぇ。」
        店員「これだったら
        
        3000円
        
        引きます。(きっぱり)」
        
        
        値引き。。。このコトバに弱いのは僕だけではないはず。
        
        
        この「お得感」に騙されて何度衝動買いをしたことか。「お得感」恐るべし。
        
        しかし滑るのは明日。もう裸足では滑りたくない。しかし金も無い。どうしたものか。。。
        
        
        ayu「ちょっと考えさせてください。」
        
        店外へ出て煙草に火をつける。落ち着きたいときはこれだ。さっきは心拍数がかなり上昇していたに違いない。
        ふと上を眺める。
        
        
        夏のボーナス一括払い
        
        
        ayu「えっとこれを・・・・」←即決
        
        店員「あぁ、お客さん、僕の本当のオススメのを履いてみませんか?」
        
        
        てめえ、最初から言えよ!
        
        
        そのブーツは世界のバートンだった。価格は38000円。最初のDEELUXからすると倍以上だ。
        
        サロモンを買おうとしていた僕だが、とりあえず履いてみることに。
        
        今までに無いフィット感、ヒモの締めやすさ、脱ぎやすさに驚く。
        
        揺れ動く決心。さっきのからたった5000円も高いじゃないか。それに、そんなに高いブーツを買わなくてもいいか。
        
        店員「このブーツはですね。一枚板が入ってまして、滑りに応じて硬さを調節できるんです。」
        
        
        ayu「え・・・?!」
        
        
        店員「しかも、つま先にスパイクがついてましてスノーパーク等で歩いて上るときにラクチンなんですよー」
        
        ayu「それ下さい」
        
        
        このときの僕の頭からは湯気が上がっていたという(弟談)
        
        
        このとき、僕の頭の中では自分がこのブーツを履いて滑っている姿で一杯だった。
        
        店を出るときにふと気が付いて弟に聞いた。
        
        ayu「ゴーグル買ったの?」
        弟「あ、高いからやっぱいらない。」
        
        
        結局買い物したのはオレだけかよ!
        
        
        と切れてみても後のマツリ。
2002年、北海道の有名ゲレンデ、アルファリゾートトマムに行ったときのレポです。
天気予報は3日とも晴れ。積雪は170cmとまずまず。ま、北海道にしては少ないかな?吹雪かないのが一番だね。
        福岡より飛行機→JR北海道にてトマム駅へ。
        まず、ビールを飲みながら駅弁を。メニューはさんざん迷った挙句、
「ウニ弁当」
これしかないでしょ。
        初めてのJRでの移動。荷物の置き場が少ないのがちょっと、なカンジだけど、風情があってとてもよかった。
        スキー場に来てもほとんど感じることのない、「雪国」気分を堪能。列車に揺られ、ビールも飲んで、ふつふつと湧き上がってくるボルテージを抑える。
トマムに着くといきなりの豪雪。て、天気予報は?
        着替えてゲレンデにでると、気持ちも高ぶってくる。 記念すべき初トマムでの1本目、
「ゆ、雪質サイコー!」
気温の低さが良いのか、トマム山の立地条件が良いのか、圧雪されたゲレンデであったにも関わらず、エッジがガンガン効く。広島などでは絶対に味わうことの出来ない雪質。
        ちょっと自分が上手くなった気分。まさに絶好調。
        しかし、寒い。寒すぎる。顔に直でくる寒さ。
        これも今までに味わうことのない寒さ。気温計をみると
        マイナス12度。死にそうです。 一日目はナイターまでガツガツ滑り、お楽しみの夕食へ。
        ここでは、石狩鍋、アスパラバター(見たことのない太さのアスパラ。うまい)、ホタテバターなど、北海道ならではの食事を。もうご満悦。
        ビールも嫌が応でもすすんじゃいます。
        ノリノリの僕らは周りのことに全然気づかず。ふいに店員がやって来た。
店員「ラストオーダーです。」
僕等「え?!もう?」
ふと見渡せば店内に残ってるのは・・・片付ける店員さんたち・・
またやっちまった。
これじゃ、いつもの飲み会と変わらねーよ。
二日目の天気はくもり。
        行ってないコースを制覇しにひたすら滑った。
        前日は行けなかった頂上付近はまさにパウダースノーならぬ、シルキースノー。
        涙が出そうなくらいボードの板に食いつく雪に感動です。
        無圧雪のコース外でもへっちゃらです。ビデオに出てくるプロみたいな錯覚に陥ります。(←アホ)転んでも全く平気。
笑いが止まりません。
滑っちゃいけないリフト下にも上手いヒトを真似して行っちゃいます。
        トマムにもスノーパークがあるんで、行ってみた。要ヘルメットなので、レンタル。
        来年はヘルメット持参にしようかな?
こういうゲレンデのキッカーってものすごく飛びやすい。高さはめっちゃ高いのに、角度の設定が素晴らしいのか恐怖感がわかない。雪質のせいでもあるんだろうけど。
二日目の昼食はトマム山の中腹にある、「レストランコンコ」
        山小屋風のつくりで、雰囲気満点。食事をするスペースと休憩するスペースを分けており、休憩スペース以外では禁煙な為、非常にお客の回転率が良い。
        これは他のレストランでも見習うべき。
        ここに来るお客のほとんどがビーフシチューを食べに来るといっても過言ではないくらい、うまい。
        他のゲレンデのくされ1000円カレー(どこいってもボンカレーより不味いのはどうして?)はいったいいくらの利益があるんだ!と切れそうになるくらい、ここのビーフシチューは美味かった。あと、ゴマフランスパンね。他のメニューも美味そう。
        トマムに行ったヒトは絶対オススメ。
そんなこんなで、夕方からは、
        犬ゾリクルージングへ。
        アイスドームという全て氷で出来た施設(これがまた幻想的で素晴らしい。
        犬ゾリなんて初体験だったが、マッシャー(犬ゾリをコントロールする方)のおにいさんがめちゃめちゃかっこ良い。
パタゴニアの最上級グレードのジャケット
も光っていた。
犬ゾリというからには、わんちゃんがソリを引っ張るのだが、そのハスキー犬が賢いこと。
        マッシャーのお兄さんの掛け声と共に一斉に走り出すわんちゃんの賢さと忠誠心は鳥肌もん。
        ボールしか見えてないウチの犬もここで修行させようかと本気で考える。
        犬ゾリは思ったより早く走った。とても犬たちが引っ張っているとは思えないくらい。氷で出来たトンネルを猛スピードで駆け抜ける。これはかなりエキサイティング。
あっと言う間に走り終えた後、お兄さんはわんちゃんたちを誉めて回る。
        わんちゃんたちはお兄さんが大好きみたいで、お兄さんのねぎらいが心底嬉しそう。ちょっと感動。 こういうリゾートスキー場に行ったのは初めて。滑りまくるだけじゃなく、これも又、アリかな、と思った。
        夜は又々海の幸&ビールで後一日しかない北海道の夜を堪能した。
        3日目は午前中までの残り少ない時間しかない。
        前日降った雪のおかげで、朝から最高の気分。
        前日から予約してあった「オフピステツアー」(圧雪されてないゲレンデ外をインストラクターと一緒に滑るナイスなツアー)
        が積雪量の多さにより中止。ホントはこれが目的だったんだけどね。
        恐るべしトマム。
圧雪ゲレンデもノリノリの未圧雪ゾーンへ変化。こうなると、楽しさは絶頂。
        ターンする度に舞い上がる雪に我ながら酔ってしまう。どんなに急な斜面でもこれだけ雪があるとガンガン滑れてしまう。まさにパウダースノー。
あぁ、神様。これがパウダーなんですね?
なんて神に感謝したりなんかして。
        寒さも実際は強烈なのだが、(マイナス12度!)そんなものにかまっているヒマは全くナシ。
        3日目ということもあり、体の疲れも絶頂。足はガクガク。
そんな状態だが、めいっぱい楽しめた。
        素晴らしい雪質をありがとう。これだから北海道はやめられない。
そんなこんなで、楽しかったトマムツアー。
        良いトコばっかり書いても仕方ないので、ちと気になった点をいくつか。
■■リフト寒すぎ、遅すぎ、古すぎ。■■
        リゾート地が聞いてあきれるリフト等の施設のヘボさ。今時 一人乗りリフトが君臨しているのには苦笑。来年はなんとかしてね。
■■ホテル静電気すごすぎ■■
        ホテル「ザ・タワー」に泊まったのだが、外観のカッコ良さとは裏腹にやっぱり古さは隠せない。
        それはそれでガマンすればなんとかなるのだが、静電気が凄すぎる。ホテルの扉、壁などに触る度に静電気が。
        これはいただけません。
■■ホテル間のシャトルバス少なすぎ■■
        せっかくのリゾート地、他のホテルのレストラン、アイスドーム等の娯楽施設等にも行って見たいもの。
        移動の手段はシャトルバスオンリー。これがやっぱり少ない。間違ってJRトマム駅まで滑り降りてしまった僕等は1時間もシャトルバスを待つハメに。これじゃあダメダメ。
■■営業時間短すぎ■■
        福岡くんだりから行く僕等にとってはこれはつらい。
        ほとんどのリフトが4時で終了してしまう。ナイターゲレンデは一つしかないし、そこに集中してリフト待ちが大変。
        とは行ってもトマムの雪質、ホテルの従業員の対応は最高。(わざわざ、ホテルバスを呼んでくれたトマム駅ステーションのお姉さんありがとう)
来年も行ってみたいと思わせるゲレンデであった。リフトもナイター以外はほとんど待たずにのれるし。
        オフピステツアー、行ってみたいな。
        あと、雪の中のジャグジーも良さそう。全く時間的に余裕がなかったのが残念。
メンテナンス、といってもスプレーワックスをかけて終わり。って人がほとんどだと思います。
        僕も数年前までそうでした。しかし、スプレーワックスは「しないよりはマシ」という程度。リフト2,3本で終わってしまいます。
        雪山に来てやっとノッてきた。 と思ったらもう滑らない板なんてつまらないですよね?
        特に春先の緩斜面。板が滑る人は何事ないですが、滑らない人は途中で板をはずさないといけない。あれはツラい。
        滑りにものすごい差が出ます。
その理由は、WAXとは板に
「微粒子レベル」
で浸透して、初めて威力を発揮するものだからです。表面にWAXが残った状態で滑るなんて、
「雪上のゴミを拾うタダの板」です。
基本的に表面に残っているWAXは「ゴミ」だと考えてください。
というわけで、第一弾メンテナンス企画、「HOTWAX」のススメです。
        HOTWAXとはSHOPなどで、アイロンでかける「すごそう」なワックスのことです。
        これが結構簡単にできます。初期投資額も驚くほど少なくてすみます。
        まず、驚くのは滑りが激変します。
        あなたの上達度も10%、いや30%はUPすることでしょう。(笑)
        
        まず、用意するものは家庭用アイロンです。
専用のアイロンは高価なので買いません。
次に、HOTWAX。雪の温度によって色々ありますが、最初は安いのをchoiceして下さい。(700円)スクレパー(500円)、ブラシ(1000円)はナイロンのものをとりあえず購入。
        馬毛のもの、真鍮のものは必要であれば。(結構高い)後はファイバーペーパー(500円)と、クリーニングペーパー(なければティッシュでも可)と、WAXリムーバー(500円)。思ったより安くつきます。
        WAXは高いものを1回塗るより、安いWAXを
10回塗ったほうがマシです。
塗る回数が多くなる程滑走面に深く染み込み、持ちも良くなります。

        リムーバーで残っているWAXと汚れをとります。
        スプレーをして、しばらくおきます。
        完全に乾いてしまうとダメなので3分の1くらいずつやるとよいです。しばらく待つと汚れが浮いてくるのがわかります。
        ここで焦ってはいけません。
        浮いてくるまでふき取りたい気持ちを抑えましょう。

        汚れが浮いてきたところですかさずクリーニングペーパーで拭き取ります。
        ここで手を抜くと、その上にWAXを塗っても全く意味のないものになってしまいますので、
「気合」
を入れてください。その汚れが滑る度にゴミを拾ってしまうからです。

        WAXを溶かして、板にたらします。
        アイロンの温度は「絹」(110度くらい)を選んでください。
        慣れてきたら、WAXの硬さによってアイロンの温度を調整して下さい。「WAXが流れ落ちるくらい」を目安に温度を調整しましょう。(低温用の硬いWAXの方が温度は高くなります。)

        ファイバーペーパーを敷いてアイロンをかけます。
        これを使うことにより、少ないWAXでよく伸ばすことができ、板のこげるのを防止します。かけ方は板がこげないように、同じところで止まらずに、WAXを伸ばします。
        板に
「微粒子レベル」
で浸透させることが大切なので、それを念頭において薄く伸ばしていきましょう。

        ファイバーペーパーがない、もしくはそんなお金がない!って人は直接アイロンをかけましょう。
        板を焼かないようにより気をつけてください。板に
「微粒子レベルで」
・・・もうお分かりですね。

        WAXを伸ばし終わったらしばらく置きます。しばらく、というのはWAXが浸透するまでです。1時間~1日おきましょう。
時間がなくても焦らずに。ここまでくると早くWAXをはがしたくてたまらない気持ちに苛まれます。
        十分に浸透したら、スクレパーでWAXを剥がします。この作業が一番大変で、且つ重要です。「気合」で剥がしてください。
        この作業で手を抜くと前述の
「ただのゴミを拾う板」
が出来上がります。
        残ったWAXが滑るうちにどんどん雪上のゴミを拾っていくからです。
「気合」です。
女性にはこの作業は大変なので、その辺の適当な男を
ピックアップ
してこの作業をさせてあげましょう。ちょっと誉めたら
何かを覚えたてのサルのように
喜んで剥がしてくれるはずです。 (笑)
あんまり気合が入りすぎると傷がつくんじゃないか?と心配する人がいますが、こんなに削っていいの?ってくらい削っ ていいと思います。 大げさに言うともう削れないよ?ってくらい。
WAXが残るくらいより、傷がついたほうがマシです。
大丈夫です、スクレパーくらいで、板は傷みません。

        仕上げはブラシです。スクレパーで削り終えたら、そのWAXを滑走方向に削って溝を作ります。 
        この作業で板の小さな溝(ストラクチャー)に詰まっている余分なWAXを取り除きます。 スクレパーで剥がすのに手を抜くと、ブラシでこする度にWAXの粉が出てきます。
        あまり出てくるようであれば再度スクレパーでWAXを剥がしましょう。
        この辺でだいたいイヤになってきます。「どうでもいい」なんて決して思わないこと。
        この作業で完成です。
これを怠るとせっかくの苦労が報われません。僕はナイロンのブラシを使っていますが(予算の都合上)お金のある人は馬毛ブラシも買いましょう。
        馬毛ブラシで仕上げです。これであなたの滑りもジャンプも激変するはず!!
セメントの歩道が公園に格子模様を描く。
ひねくれ者は、たいくつな格子模様を外れ、木がまばらに植えられた場所を横切るが、幸運なことに、結局はセメントの歩道をたどる私と同じ所に行き着く。歩みを止める。
        芝生に残る足跡は、急いで向こう側へ渡ろうとして一直線になるではなく、木の周りを左へ右へと歩き回ったり、あるいは2本の木の間をゆっくりと歩き回った、まるでスラロームのような緩やかな弧を描いている。
何人もの人たちが同じコースをたどり、それは人間の残した刻印となっていた。
        私は自分のルート選びについて考えた。私の行く先もまた、この木々の向こう側である。
        A点とB点を結ぶにはどんなルートが最高なのだろうか?
イースタンシエラのバックカントリーでのこと。
        最初の大吹雪の一団が通り過ぎて2日後、3人が集まった。
        凍るように寒いが、不平を言う者はいない。雪は乾いている。
        急な登りではジグザグにスイッチバックし、長い弧を描くトラバースではスライディングしながら、いくつもの尾根を登る。
        あたり一面、森閑としている。
        聞こえるのは、自分の規則正しい呼吸と足元できしむ雪の音だけである。
        頂上では誰も一言も発しない。
        ハイクアップ用のウェアをしまい、足元の雪を踏み固める。
        ついにドロップインする時がきた。
        仲間の一人がもう我慢できないとばかりに、
「オーーッ!」
と歓声を上げ、標高差450mをわずか数ターンで降りていった。 スプレーでのサインを残しながら。
        それぞれが思い思いのスペルを雪に描きながら降りていく。
        右ターンが大きくカーブを描き、見えなくなったかと思うと、スロープの遥か下方に再び現れ、そして尾根に当てこんだ左ターンへと、途切れることのないラインを引く。
        急斜面のツリーランでは、走り書きしたようなラインが描かれる。
        松の古木の間を縫うようなタイトなターンが、突然、はるか左の波のようなバンクに、向きを変える。遠目にも、吸収した重力を解放すると同時に、最高の波に乗ったようなボトムターンのような予感がした。
        
        ボトムから見上げると、足元のボードまで、自分が描いたラインが続いていた。
        まだストラップは締めたままで、つま先が痺れているしかし、終えたばかりのトラックを目でたどるのは、
滑るのと同じくらい楽しい。トラックは滑りの出来を教えてくれる。
テレマークターン、スノーボーダーのトラック、サーファーが好みそうなラインを描くスプリット・ボード、それぞれ違って見えるけれど、目指すところは同じである。
        そう、公園の気ままな散歩道。
楽しさが生み出した刻印である
        
        ベースに集まると、それぞれが近寄ってハイタッチを交わし、テルモスの湯気が立つ温かい飲み物を回し飲みした。
        目的を同じくする仲間意識と、格子模様から外れた今日の滑りの満足感に浸る。
        地平線にかかった灰色の雲が、次の雪嵐の訪れを告げていた。
        朝になると、トラックは消え、また真っ白なキャンバスが用意される。
        報告。2つの点を結ぶ最高のルートは、フリーライドに間違いない
スノーボードは1970年代にアメリカで生まれた比較的新しいスポーツで初めはソリにひもをつけた様な簡単なもので圧雪していない雪 を滑ったことが始まりです。
この時代にスノーボードの原型で2人の青年が雪山で遊んでいました。
この二人の若者が後のスノーボードを発展させていくことにある・・・そう!彼らの名前はいまや巨大メーカーとなった会社の代表ジェイク・バートンとトム・シムスである。
次第に今の様なビンディングやエッジが付くなどと言う改良が進み今の様な形になりました
        90年代に入ってから爆発的人気になって、98年からはオリンピック正式種目にもなりました、スノーボードがこれほどまでに 人気が高いのは、自由なスタイルと自己主張だと言われています
スノーボード(&スキー)はある意味麻薬です。
言ってみればただリフトで登って、滑る。たったそれだけのスポーツです。しかし、このスポーツにはそれを上回るだけの魅力があります。
        夜出発して現地に着くまでのロングドライブ。朝少しだけ仮眠して、夕方まで滑り、そこでは吹雪が吹き、顔が凍り、まずい1000円のカレーを食い、その日が日帰りならばまたそのまま死にもの狂いのロングドライブ。
        それが日曜ならば月曜から泣きたくなる程の日常。
        しかし、「もう行かない」なんて誰も言いません。
「次はいつ行く?」
必ず聞くコトバ。やり始めた人は必ず道具を揃えてしまいます。
借金をしてでも。
今年はウェアだけ、と決めていても、次に会ったときにはフルセット(しかもNEWモデル!)そろっているなんてよくあるハナシ。
        
        全然滑れない最初だけで止めてしまった人、修学旅行で「つまらない」と思った人、「寒いからイヤ」なんて言ってる人。もう一度だけやってみては?
楽しさが分かる前にやめてしまうなんて、
もったいなさすぎ。
曲がれなかったターンが曲がれるようになった時、カービングターンができた時、小さなコブでジャンプし着地できた時、そんな時全員が満身の笑みを浮かべています。
        その瞬間だけでもその人は
        来てよかったんだ
と思います。
        それ程、日常との隔たりがあります。お金はかかりますが、リゾートなんてそんなものです。
        とにかく、カービングターンで駆け下りるスピード感、キッカーに乗る前のドキドキ感、着地ができた時の爽快感、もう止められません! まさに
スノーボード&スキー=麻薬
です。少しずつですが、その魅力を感じてもらえれば、とこのページを作ってみました。



